ドラッカーが提唱するマネジメントは、ビジネスマンでしたら教科書級に有名です。
このページで子どもにも伝えたい内容を抜粋して取り上げますので、まずはこちらを読んでください。
■リーダーは役職でなく役割
前回の説明のとおり、リーダーとは役職ではありません。
リーダーは役割です。
リーダーシップはチームで成果をあげるために
誰もが発揮できる、発揮しなくてはいけないものです。
■「ベストの上」の判断基準
他人の行いには、不満を言わず、満足する。
自分の行動には…、満足は不要です。
自己否定をするわけではありません。
「もっとできる!」と、現状に満足しないという意味です。
■「最高の結果」は今の取組みでなく、次の取組み
今日より明日、明日より明後日、常にベストを求めることが大切です。
常に成長し続ける。
世の中はものすごいスピードで変化しています。
成長しないと次のステージに上がったとしても、飲み込まれてしまいます。
■道を究める
日本文化は「道」がつくものが多いです。
剣道、柔道、合気道、華道、茶道…。
その「道」を究めるのは日本人の専売特許です。
道を究める、常に成長する、という思考でいましょう!
■目標の前に「目的」を決める
学校と社会の大きな違いは、「目的」の設定です。
学校にいるときは、「目的」を設定して活動するケースは少ないでしょう。
目的は、“何のために” です。
何のために学習をするのか
何のために跳び箱を跳ぶのか
そんなこと、考えないですよね・・・。
テストで何点を目指す、跳び箱で何段を跳ぶという目標はありますが。
目標設定はできても、目的についてはきちんと意識しないとなかなか見えないものです。
■「正しい目的」
例えば、身体も大きくて腕っぷしもものすごく強い人が
ボクシングで世界チャンピオンを目指すのか、
喧嘩に明け暮れるのか・・・、
目的次第でどこに向かうのか、どうなるのか、大きく変わります。
正しい目的を決める。
そして、「それは本当によいことなのか?」 を考える。
チームのリーダーであれば、みんなもその目的に向かって動いていますから。
■何が正しくて、何が正しくないか
では、正しい目的とは何か?
法律を守るのは当然。
仕事であれば、「お客様のためによいことか?」「世の中のためによいことか?」「利益が出るか?」など。
子どもに伝えたいことは、何か行動するには目標があり、その目標の先の「目的」が何か?
それで誰かがHAPPYになるか?
そう考える習慣をつけておくのがよいでしょう。
■みんなのために良いこと
本当にみんなのためによいことか? を考える。
ヒトラーも毛沢東も強烈なリーダーシップを発揮した。
大切なことは、自分に関わるみんなをどこに導くか、です!
■情報 と 知識 は違う
事実が並んでいるもの、それはデータです。
データに意味を加えると、それは情報です。
情報を成果を上げる能力に転換すると、知識になります。
世の中、とにかく沢山の情報であふれています。
情報は持っているだけでは何も役立ちません。
情報をどう扱い、それを知識に変えるか、です。
■「20:80」で優先順位
営業の世界で有名な「20:80の法則」「ニッパチの法則」。
売上の80%は20%の顧客から生まれている。
売上の80%は20%の営業マンがつくっている。
つまり、行動の80%は無駄で効率の悪いことが多いのです。
子どもの日常にも言えます。
どんな経験でも成長できるのが子どもの内かもしれませんが、何にどれだけの時間を割いているのか、
それが成果に結びついているのか。
成果につながる20%の行動を親子で一緒に見つけましょう。
無駄を排除し、優先順位をつける習慣を子どもの内から身につけるのです。
■天才より努力
誰も考えつかないような独創的なアイデア。
独創的なアイデアは、前例がないものです。
前例がないものは受け入れられるハードルが高いものです。
またそれが思い浮かぶ人は非常識な人が多いのも事実です。
■やるべきことを特別熱心にやる
子育てでは、子どもを常識のある人間に育てます。
非常識な人間は生きづらいですから。
悲しいことに常識的な行動を取る人には、独創的なアイデアを出すのは難しいです。
独創的なアイデアを生む非常識な人間を育てるよりも、
やるべきことを、普通の人がやっている以上に特別熱心にできる、常識のある人間に育てるべきなのです。
■アイデアを受け止める心の広さ
持つべきは、どんなアイデアもいったん受け止める心の広さ。
前例のないものを面白がる「知的好奇心」を育てましょう。
大人になった時に、誰かの斬新なアイデアを拾い、アイデア倒れにしないために。
■「リスクを負わない」がリスク
例えば、本気でプロ野球選手を目指すとします。
人の倍以上練習をする必要があります。
友達と遊ぶ時間も削ります。
そして勉強もおろそかになってしまうリスクがあります。
他にも何か出来なくなるものがあるかもしれません。
リスクを負ってチャレンジをしなければ、夢は叶いません。
■今と同じ未来はない
1年後、10年後、確実に今とは違う未来があります。
世界はどんどん変化しています。
だから私たちも変化しなくてはいけません。
チャレンジしないということは、成長しないということ。
成長しないことは、変化についていけないことになります。
■子どもの内にガンガンにチャレンジする
子どもの内は、いくら失敗しても傷は浅く済みます。
逆に子どもの内に、チャレンジしないことの方が、大人になったときに危険です。
何も残っていません。
リスクを負ったチャレンジをたくさんさせてあげましょう!
■まとめ
ドラッカーの唱えるリーダーシップから子育ての中で、子ども達にも実践できるものをピックアップしました。
今のうちに、これらスキルを身につけておくことで、社会に出たときにチームで大きな力を発揮できます。